背中に背負った料理を忘れずに走る
今回のお題は、背中に背負った料理を忘れずに走るです。
デリバリーの仕事にちょっと慣れてくると、道を探すのも早くなるし、自転車の平均速度も上がってきて、調子良くなって飛ばし気味になりがちです。
サイクリストなら天気のいい日に調子よく走れていると、スピードを出してしまってついつい背中に背負った料理のことを忘れてしまったりすることがあるはずです。
そんな時に、料理の破損が起きます。
ソースが滲んだ、ドリンクがこぼれた、スープが漏れた、寿司がズレた。
そんな問題は、全て背中に背負った料理を忘れて走っているから起きることです。
基本的にデリバリー業務はスピードが重視されがちですが、それも料理が満足に食べられる状態で安全に届けられてのこと。
ウーバーイーツの配達仲間に抜かれたからこんちきしょうと思って力走して抜き返す。
雨クエ達成まであと何件だから、もっと飛ばさないと!
あと2件もやれば一万円達成!
10時までには帰りたいから速く走ろう!
あと1軒で新記録達成!
今日は調子いいから飛ばしていこう!
こんな走りをした時に限って、料理の破損は起きるのです。
仕事でクライアントから預かった商品を、エンドユーザーのもとに納品するために走っているのを忘れてはいけません。
あなたがデリバリーでお金をもらえるその理由は、料理を作って配達頼んだお店の皆さんと、お腹が空いて料理を運んでくれと頼んだお客さんを笑顔にするからもらえるのです。
それを忘れたら、酷いしっぺ返しが待ってますよ。
顧客満足無しにお金だけせしめることに成功したって、それは単なる金泥棒です。
それなりに社会貢献していれば悪運尽きるまで少々羽を伸ばせたりはしますが、行き着く先はロボット化して奴隷になって終わります。
クレームだらけで継続的に仕事もらえる人なんていませんからね。
誰かが文句タラタラの状況を作っている状態で、社会の中で安定した
ポジションなんて維持できません。
稼いだお金を使い果たすまでが、悪党の残り少ない人生なのです。
誰かの感謝なくしては、自分が人間だと認知してもらえませんよ。
ゴミ扱いされるのは自分のせいです、大抵は。
そりゃあ、完パケしてあるタピオカ、ドリンクなしのマックのバーガー、たこ焼き。
そんな安全パイならダッシュしても大丈夫でしょ!
甘い!!!!!!!
そんな雑な走りは癖になります。
頭ではヤバいもの背負ったと思っていても、身体は勝手に慣れた動きをしてしまいがちです。
普段から、ピックアップして料理をウバッグに入れ、その重さを背負って感じた瞬間に、安全第一のデリバリー走りにスイッチオンしないと駄目です。
私服で気軽に空き時間に小遣い稼ぎ。
そう思っている限り、ヤバいことをすると思いますよ。
自分でウーバーイーツで寿司でも頼んで待ってみてください。
絶対に文句言う方の立場と言い分がわかってくると思います。
四、五千円も払って頼んでくれたお寿司を、ズレズレで配達してはいどうぞと渡せるもんじゃないです。
全力疾走していいのは、ウバッグの中身が空っぽ状態の、ピックアップの時と配達終わって郊外から再度、加盟店のある繁華街に急いで走る時だけだと思ったほうがいいです。
デリバリー走りはレースでなく、運送、配達、つまりは仕事です。
一度ピックアップのリクエストを受けた瞬間に、仕事モードに切り替えて、料理をウバッグにしまったら、その料理の存在を忘れずに、我が子を背負ったぐらいの緊張感を持って走らないと、どこかで失敗しますよ。
まだ自分が運送屋だと受け入れられずに、私服で仕事していると、こういうプロ意識を持てずに配達しがちです。
自分でも注文してみれば、結構なお値段する料理を頼んで待っているお客さんの気持ちがわかりますから、自分でもウーバーイーツで料理を頼んでみてください。